流行性角結膜炎

○「アデノウィルス」というウィルスが原因であり、目が赤くなる病気です。

○通常は8月を中心とした夏季に流行しますが、1年を通して発症します。

○治す薬はありませんが自分の免疫力により2~3週間で改善します。予防が大切です。

○この病気は感染力が強く、場合によっては、患者様は学校や仕事を休む必要があります。


流行性角結膜炎に関してよくある質問

Q:この病気の原因は何ですか。
A:●「アデノウィルス」というウィルスが原因です。アデノウィルスには約50種類が知られていますが、その中で約10種類が原因ウィルスであると言われています。●アデノウィルスは色々な消毒剤に強く、有効な消毒剤は消毒用エタノール次亜塩素酸ナトリウムがあります。

Q:いつごろ流行しやすいのですか。

A:●通常は8月を中心とした夏季に流行しやすいですが、1年を通して患者様がみられます ●小児から高齢者まで幅広い年齢層で患者様がみられます。

Q:主な症状は何ですか。

A:●症状は、目が赤くなる(充血)、流涙、目やに、まぶたの裏にぶつぶつが出来る、まぶたが腫れるなどです ●症状はウイルスに感染して約1週間で出てきます ●症状が出てきて約2週間~3週間して症状が改善し、感染性が無くなります ●場合によっては、症状が出て2週間ぐらいしてから黒目が白く濁り、まぶしさや視力低下が見られることがあります。

Q:どのようにしてこの病気は広まるんですか。

A:●手指やタオルなどを介して感染します ●その経路は次の様になります。①患者様が目を手でこする ②大量のウィルスが患者様の手に付着 ③その手で触れた所に大量のウィルスが付着 ④それを他の人が触りウィルスがその人の手に付着 ⑤無意識的にその手で目を触り感染します。

Q:診断方法を教えて下さい。

A:●①充血やまぶたの裏のぶつぶつといった特徴的な症状や所見 ②迅速診断キットで診断します ●ヘルペスウィルスやクラミジアが原因の目の病気でも同じような症状や所見がみられ、迅速診断キットは陽性率が70%ぐらいです ●特徴的な症状や所見+迅速診断キットが陽性であれば診断できますが、特徴的な症状や所見+迅速診断キットが陰性の時はその場で判定出来ないこともあります

Q:治療法を教えて下さい。

A:●有効な治療薬は無く予防が大切です ●2次感染を防ぐために抗生剤の目薬を使い、場合によっては炎症を抑える目薬を使います ●自分の免疫力で症状が改善し、感染力が無くなるまで人にうつさないことが大切です ●症状が改善しても1週間~2週間程度感染力が継続することがありますので注意が必要です。

Q:予防法を教えて下さい

A:●流行時期や家族を含め周りに流行性角結膜炎の患者様が出た時は ①出来るだけ密接な接触を避け、こまめに手洗いや手指の消毒を行いましょう ②タオルや洗面器などの共用は避けましょう ③ドアノブや手すり、おもちゃなどはこまめに消毒しましょう(消毒用エタノールや次亜塩素酸ナトリウム(0.02%) )④患者様が涙や目やにを拭き取るときは、テッシュや清浄綿を使い目を直接手で触れないように注意しましょう ●自分がこの病気かどうか怪しいときは、眼科を受診して診断・治療を行い、場合によっては感染を広げないために学校や仕事を休む必要があります。