高血圧症について

今回は<高血圧>に関する勉強会でした。内容を簡単に載せます。

●現在の正常血圧の定義は140未満かつ90未満です。これを達成している成人の比率は男性が48%、女性が56%です。

●高血圧患者様の中で、自分が高血圧だと知っていても治療を受けていないな患者様は11%、自分が高血圧と知らない患者様は33%もいます。

●2000年まで高血圧の定義は160以上+95以上でした。2000年に「高血圧治療ガイドライン」が新しくなり、それ以降は現在の140以上+90以上に改定されました。

●2019年の新しい「高血圧治療ガイドライン」では以下のように改定されました。

正常血圧    120未満+80未満

正常高値血圧  120~129+80未満

高値血圧    130~139+80~89

高血圧     140以上+90以上

正常高値血圧というのは、「高血圧の一歩手前で、注意が必要なレベル」という意味で、高血圧予備軍の段階です。病気になるリスクが高い場合は治療の対象となります。

例えば脳卒中の発症率がもっとも低いのは、ガイドラインでいうと正常血圧(120未満+80未満)のレベルです。そのため最近は、血圧は120未満+80未満までコントロールするほうがいいとされています。 

●今回の改定では、脳卒中や心筋梗塞などの脳心血管病を予防するための降圧目標は以下のように改定されました。但し、この降圧目標値は目安であり、個々の状態や併存疾患などによって医師が判断して最終的に決定します。

75歳未満の患者様 130未満+80未満

75歳以上の患者様 140未満+90未満

●詳しいことはかかりつけの内科の先生にお尋ねください。

●眼の病気の中には高血圧と関係している病気があります。高血圧の患者様は眼科の先生にも相談してみて下さい。