加齢黄斑変性症

○加齢黄斑変性症は、黄斑部に血液が漏れ出したり、黄斑部が萎縮してくる病気です。

○日本の視覚障害の原因疾患の第4位が加齢黄斑変性症です。

○50歳以上の方の100人に1人に発生します。

加齢黄斑変性症

加齢黄斑変性症についてよくある質問

Q:加齢黄斑変性症になりやすいタイプはいますか。

A:●名前の通り高齢者に多く、特に60歳以上に多く見られます。

●男性に多く、女性の3倍の患者さんがいます。

●喫煙者に多く見られます。

●目の中のカスである「ドルーゼン」と呼ばれるものが貯まると加齢黄斑変性症の前段階となります。「ドルーゼン」に関しては、眼底検査で簡単に分かります。

ドルーゼン

Q:加齢黄斑変性症はどんな症状がでるんですか。

A:程度や異常が起こっている場所により色々な症状があります。

●部分的に、中心が暗く見える。

●ものが歪んで見える。

●ものが薄く見える。

●視力が急激に低下する。

Q:加齢黄斑変性症の検査を教えて下さい。

A:眼底検査、光干渉断層計検査(OCT)、蛍光眼底造影検査で診断します。

Q:加齢黄斑変性症の治療はありますか。

A:●黄斑部のむくみをとる薬(抗VEGF薬)を目の中に注射(硝子体注射)をします。

●網膜光凝固術(レーザー治療)。

●光線力学療法(PDT):薬を注射で体内に入れ、効果的に異常部位にレーザーが効く状態にして行うレーザー治療です。

一般的には、抗VEGF薬硝子体注射が行われますが、症例によっては網膜光凝固術やPDTを一緒に行うとより効果的な場合があります。

Q:加齢黄斑変性症は完全に治るんですか。

A:●完全に元の状態に戻すことはできません。

●治療は、いずれの方法も病気の進行を遅らせ、低下した視力を維持あるいは回復させることが目標です。

●加齢黄斑変性症の再発が続くと治療を止めてしまう方もいますが、治療を続けないとどんどん悪くなっていきます。より良い視力の維持のためには、加齢黄斑変性症の早期発見・早期治療が大切です。

Q:加齢黄斑変性症の予防法はありますか。

A:●喫煙は加齢黄斑変性症の危険因子であるので禁煙を行いましょう。

●太陽光の中の青色光が黄斑部の老化を引き起こします。帽子やサングラスなどを使い必要以上の太陽光を避けましょう。

●予防効果のある食品として、ビタミンA、C,E,ルテイン、カロテノイド、亜鉛、ω-3多価不飽和脂肪酸等が知られています。これらを含む食品をとりましょう。また、これらを配合した加齢黄斑変性症に対するサプリメントもあります。