〇血液疾患の中には眼科検査で特徴的な所見が見られる疾患があります。
Q:血液疾患で眼科検査で見られる特徴的な像を教えて下さい。
A:下記に貧血、白血病、悪性リンパ腫について提示します。
貧血網膜症は網膜の出血、白斑、血管拡張が主たる像で、その後視神経乳頭が赤く腫れたり、網膜が蒼白になります。ときに網膜中心静脈閉塞症を起こします。
白血病の眼所見は、血液異常に基づく網膜血管の拡張・蛇行、白斑、出血、網膜静脈閉塞症、硝子体出血と、白血病の癌細胞が直接浸潤したことによる視神経乳頭の腫れ、網膜剥離、虹彩炎、眼窩腫瘤があります。上記の写真の→はRoth斑という像です
眼瞼・結膜・眼窩などの眼付属器に原発発生する場合と、全身の悪性リンパ腫が眼内や眼の神経系に転移して発生する場合があります。上記の写真は、左側が眼内に転移した眼内悪性リンパ腫、右側が下結膜に原発発生した結膜悪性リンパ腫です。