北海道角膜セミナー

今回は角膜に関する勉強会でした。ここではコンタクトレンズに関しての内容を載せます。

<コンタクトレンズの歴史>

●日本では、1950年代にハードコンタクトレンズが登場、70年代にソフトコンタクトレンズが登場、90年代に使い捨てソフトコンタクトレンズが登場、2000年代にシリコンハイドロゲル素材のソフトコンタクトレンズが登場しました。徐々に酸素透過性の良い目に安全なコンタクトレンズが出て来ました。

●シリコンハイドロゲル素材のコンタクトレンズの登場により、酸素透過性がよりよくなり、コンタクトレンズがより目に安全になりました。

<カラーコンタクトレンズ>

●種類として①角膜径を大きく見せるタイプ、②虹彩模様が見えるタイプがあります。

カラーコンタクトレンズによる目への障害が増えています。

●カラーコンタクトレンズ側の問題点として、①低酸素透過性、②色落ち、③硬い素材、④タイトフィッティング、⑤これらの問題点による合併症。

●カラーコンタクトレンズを使用する側の問題点として、①通販や雑貨店で購入可能、②眼科への未受診、③コンプライアンス不良、④10歳代の使用者が多い、⑤高度管理医療機器としての認識不足

●現在のカラーコンタクトレンズは、90年代のコンタクトレンズの状態と同じで、目への障害が出る危険性が高いものです。

カラーコンタクトレンズにも、シリコンハイドロゲル素材のものが登場し安全に使えるようになってきました。ただ、シリコンハイドロゲル素材のカラーコンタクトレンズは1種類しか出ておりません。このコンタクトレンズに関しては、当院のホームページの「診療案内」をご覧ください。)      

<近未来出てくる可能性のあるコンタクトレンズ>

●ドラッグデリバリー用コンタクトレンズ:コンタクトレンズに薬剤成分を入れて治療を行う(例えばアレルギー性結膜炎など)。

●血糖測定用コンタクトレンズ:ソフトコンタクトレンズ上でグルコースオキシダーゼを固定化して測定。

●眼圧測定用コンタクトレンズ:眼圧が高くなると角膜曲率が平坦化するのを応用して測定。

●コンタクトレンズ型ウェラブルデバイス:コンタクトレンズ上にカメラを搭載し見たものが見える+実際には存在しないものが存在するように見える(拡張現実)-(例えばポケモンGoなど)