より良い緑内障治療を目指して~点眼実態とその指導~

●緑内障は40歳以上の患者様の20人に1人が発症し、失明原因の第1位を占める目の病気です。高齢者になれば緑内障患者様の率が上がってきます。

●点眼薬による緑内障治療は、最も多くの患者様が行っている治療方法ですが、高齢者では認知機能や身体機能の低下に伴い点眼治療が困難なことが少なくありません。

●高齢者では、点眼遵守の気持ちは強いのですが、点眼の手技に問題があり点眼薬治療が上手く出来ていないことが多いと言われています。

●緑内障患者様の点眼の手技の困難な理由として、①視力が悪い、②視野欠損、③下方視野欠損、があげられます。

●緑内障患者様に点眼手技の指導をした方が眼圧が下がるというデーターがあります。

●医療では、「アドヒアランス」とは「患者様が治療方針に賛同し積極的に治療を受けること」をいいます。緑内障患者様の中には点眼薬が複数になることが多いですが、点眼薬の本数や回数が減ると「点眼薬治療のアドヒアランス」が良くなります。

●「患者様の点眼手技の指導」や「眼圧を下げる効果を維持しながら、点眼薬の本数や回数を減らす努力」等で点眼薬治療のアドヒアランスを向上させていく必要があります。