★アレルギー性結膜炎に関して
●今年は本州ではスギ花粉が多く、スギ花粉によるアレルギー疾患が猛威をふるっています。
●北海道では、最近函館周辺でスギ花粉症が増えてきましたが、北海道の花粉症はこれからが本番です。種類と時期は下記が目安です。
○スギ:3月下旬~5月 ○ハンノキ:3月中旬~6月中旬 ○シラカバ:4月中旬~6月中旬 ○イネ科(カモガヤ、オオアワガエリ):6月~8月 ○ブタクサ:8月~9月 ○ヨモギ:9月
●症状の出る時期が予測できる花粉などが原因のアレルギー疾患の場合には、「初期療法」という治療方法があります。症状が出る前で花粉飛散時期の約2週間前から、または症状が少しでもあらわれたら、抗アレルギー点眼薬による治療を始める方法で、花粉飛散ピーク時の症状が軽くなります。毎年花粉症がひどい患者様は、症状があらわれる前に眼科を受診することをおすすめします。
★接触性皮膚炎に関して
●多くは点眼薬などの薬品,防腐剤や化粧品に対するアレルギーです.症状はまぶたやその周囲が腫れ,痒み,流涙,さらには結膜に充血,腫れ,角膜に傷ができることがあります.治療は、まず原因物質が分かればそれを中止しします.今回、「塩化ベンザルコニウム」での接触性皮膚炎に関するお話がありました。
●塩化ベンザルコニウムは、目薬の防腐剤として非常によく使われています。目薬の容器中に細菌やカビが繁殖しないように、目薬には防腐剤が添加されており、そのうち8割がベンザルコニウムを使用しています。
●塩化ベンザルコニウムによる接触性皮膚炎は珍しい疾患ではなくしばしばみられます。もしこれが疑われたときは、塩化ベンザルコニウムが入っていない点眼薬に切り替えることが必要です。目薬をしている患者様で、なかなか治らないまぶたの腫れ、目の痛みや充血があるときは、かかりつけの眼科の先生に相談して下さい。